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試合で結果出し早く「清水の大前」に
今季Jリーグの注目度NO・1ルーキーといえば、流通経大柏から清水に入団したFW大前元紀(18)だ。高校時代は史上初となる全国高校総体、全日本ユース、選手権の高校「得点王3冠」を達成したストライカー。鹿児島キャンプでプロ初ゴールを決めるなど、あこがれのプロの世界でしっかりと第1歩を踏み出した。1日も早く公式戦デビューを飾ろうと、1日1日、挑戦を続けている。
清水に合流して、約1カ月。4得点を挙げた高校選手権準決勝が載った新聞を手にした大前は、笑顔でこう言った。
大前 懐かしいなあ、これ。かなり昔に感じます。
それほど充実した日々を送っている。鹿児島キャンプでは、サテライト組で臨んだ13日の蔚山現代(韓国)戦でプロ初ゴール。トップ下の位置にも順応し、評価はうなぎ上りだ。
大前 いい意味でチームにもサッカーにも慣れてきたかなって感じです。いつも(相手を)背負ってプレーしている訳じゃないから、中盤だと前を向けることもある。ドリブルがしやすいし、パスも好きなのでさばいたりもできる。でも、まだまだだと思います。
それでも、期待は高まる一方だ。サインを求めるサポーターが後を絶たない。
大前 サインはだいぶ慣れました。でも、相当書いていますね(苦笑)。
ちょっとした“大前フィーバー”が起こっているが、本人は至って冷静。現在の自分の位置を見失わず、目の前だけをしっかり見据えられているのが、大物たるゆえんだろう。
大前 高校の時は優勝したから分かるけど、プロでは何もしていない。だから今は「清水の大前」というよりも「流通経大柏から来た大前」という感じが強い気がします。清水で結果を残して、早く清水の大前としていけたらいいなと思います。そのためには、試合で結果を出すのが1番だと思っています。
選手権決勝前の1月8日から43日連続無休で過ごすなど、息をつく暇はない。それでも毎日を「楽しい」と思えるのは、サッカーを始めたときから抱き続けるこだわりがあるからだ。
大前 幼いころから水泳や体操などをしましたが、サッカーは点を取ったりするのがおもしろかった。今でもそうです。楽しむにはゴールに絡まないと、というのはあります。試合に勝つのが1番ですけど、自分としてみれば、どんなにいいプレーをしても、点とかアシストとかしないと気持ちよくはない。それがこだわり? そうですね。
小学校時代に「将来の設計」という作文で「18歳で選手権で優勝してプロになる」とつづった。高校入学時には背が低いという理由で強豪校のセレクションを受けることさえ断られるなど、挫折しそうになったこともあった。多くの悔しさをバネに自分を磨き、夢実現への道を切り開いてきた。その作文は「将来は海外移籍」と続いているが、今は清水でレベルの高い選手とサッカーができ、楽しくて仕方がないという。
大前 今は試合に出ているわけでもないから、何にも結果を残してないのに海外とか言っても…。先のことよりも、目の前の今って感じです。まずはエスパルスで結果を残すしかない。開幕を意識してアピールしていきたいです!
選手層の厚い清水で結果を残し、1日でも早く「清水の大前」になる-。大前は足元をしっかり見つめながら、プロでも強烈な輝きを放っていくに違いない。【構成=浜本卓也】
[2008年2月29日10時27分 紙面から]
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