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静学いざ出陣、名将井田監督手応え十分

必勝だるまを手に全国制覇を誓う井田監督
必勝だるまを手に全国制覇を誓う井田監督

 静岡学園、いざ出陣-。全国高校サッカー選手権に4年ぶり9度目出場の静岡学園が明日2日、佐賀東との初戦(午後2時10分、駒沢陸上競技場)を迎える。06年12月で静学に来て35年目を迎えた名将・井田勝通監督(64)が「チャンスは逃さない」と話すほど今年のチームには手応え十分。11年ぶりの日本一、初の単独優勝(95年は鹿児島実と両校優勝)と名将が高校サッカー界にまた新たな歴史を刻むときがきた。

 笑う門には福来たる-。初戦を2日後に控えた井田監督は12月31日の年内最後の練習でも笑っていた。やることはやった。その自信が笑顔をつくる。名将がこれほど頂点を意識して臨む大会はかつてなかったかもしれない。「どんなチームがきても簡単には負けない。早く試合がしたいな。今年はチャンス。練習は厳しすぎたが、頂点を取るには並じゃだめなんだ。このチャンスを逃さない。逃したくないんだよな」。

 12月に入っても走り込んだ。選手権県代表校との練習試合も5勝1敗。優勝した11年前と同じ手応えを感じている。「ここ3試合の前半はいうことなし。国立でこのサッカーをやりたいよ。11年前も大会前に帝京に5-0で勝って、いけると感じた。今回も同じような感覚だな」と語った。

 小細工はしない。対戦相手のビデオもみない。静学のサッカーをやることだけを選手に望む。「ビデオをもらったけど1分で飽きた。ビールの(つまみの)ピーナツにもならない。1点取られてもそれを上回る攻撃をする。小細工なしで(中日の)落合さんみたいにオレ流、静学流でやる」。

 35年間、常に勉強。日々、自らに磨きをかける姿勢を貫く。すさまじい熱さも健在だ。「たくさん本は読むよ。部屋の中も本でいっぱい。いろんな本を読み、多くの人と付き合っているからいろいろな考えが浮かぶ。サッカーの本はほとんどないな。今は哲学、人間学の本が多いね」と言う。

 人と同じことは嫌い。だが、自然に井田監督のやったことが道となり、多くの人を引きつけてきた。「最初に3-4-3をやったのも、テクニックサッカーをやったのもオレ。銀行時代も保険や貯金の担当なのにネクタイを締めずに怒られたけど、今はクールビズ。40年前に実行していたんだ、オレは。時代がオレについてくるんだ(笑い)」。

 95年に静学が日本一になって以来、県勢は頂点から遠ざかっている。「オレも責任は感じている。昔は清水の御三家、藤枝東やうちが県で勝てば上に行けた。今回うちが勝つことでほかのチームがまた燃えてくれればうれしいんだよ」と話した。

 02年W杯前に日本サッカー協会も必勝祈願を行った「熊野速玉大社」のお守りを知人に買ってきてもらい、27日に選手全員に配った。自分の力はもちろん、神の力も借りて本気で頂点を狙う。「このチームはハートと走り。最後まであきらめない。だからオレもあきらめず、チャンスをつかみにいくよ」。名将・井田監督が笑顔の下に隠す強い、熱い優勝への思いを選手がしっかりと受け止めてピッチに立つ。【斉藤香織】

[2007年1月1日11時30分 紙面から]


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