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常葉学園菊川が逆転4強/夏の甲子園

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大垣日大を4安打に抑え完投した常葉菊川・田中
大垣日大を4安打に抑え完投した常葉菊川・田中

<全国高校野球選手権:常葉菊川6-1大垣日大>◇20日◇準々決勝◇甲子園

 史上6校目となる春夏連覇、県勢81年ぶりの夏Vへあと2つ! 常葉学園菊川が6-1で大垣日大(岐阜)に2試合連続の逆転勝ち。73年の静岡以来県勢34年ぶりの4強入りを決めた。エース田中健二朗(3年)が4安打6奪三振で1失点完投。3回戦(対日南学園)で5回3失点降板した悔しさを晴らした。大垣日大には昨秋東海大会準決勝、センバツ決勝と合わせ3連勝となった。準決勝は21日午前11時、広陵(広島)と対戦する。

 まるで別人だった。エース左腕・田中がキレのいい直球と緩いカーブで大垣日大打線を簡単に追い込んでいく。3回に2安打で1点を失ったが崩れない。スライダーも織り交ぜた緩急自在の投球で5回以降はパーフェクト。4安打1失点、わずか114球で今大会初完投だ。静岡県勢としては一言多十氏(島田商)らに並ぶ最多タイの6勝目をマーク。戦後では新浦寿夫氏(静岡商)らを抜いてトップに躍り出る価値ある1勝だった。「前回悪い内容だったので今日はいい投球をすることだけ考えた」と満足げに振り返った。

 3回戦(17日)の悪夢を振り払った。日南学園に5回7安打5四死球で3失点KO。技術以上に精神面のダメージが大きかった。そこで元中日の佐野心部長(40)が荒療治を敢行。「自分で殻を破れないのなら仲間に破ってもらえ!」。2日前の練習は、石岡捕手の後方に部員全員が並んで痛烈なやじを飛ばす中、スクライクを投げ続けるという投球練習を行った。最後は9回2死満塁カウント2-3の状況設定の中、10球連続スクライクを投げることに成功。田中は「フォーム以上に気持ちが修正できた」と吹っ切れた。

 燃える男、星野仙一流の気合の入れ方でもあった。佐野部長が中日時代、まだ現役投手だった星野監督が100球連続スクライクを投げる姿を目にした。「星野さんがど真ん中に投げ続けていたのを見て参考にしました」と振り返る。現在、北京五輪日本代表監督としてプレ五輪(中国)でゲキを飛ばす闘将の真っ向勝負の姿勢をエースに植え付けた。

 これでナインの信頼も取り戻した。8回にダメ押し2ランを放つなど攻守にわたりバックアップした石岡諒哉捕手(3年)は「コースにビシビシ決まっていた。この夏1番のエースらしい投球だった」と絶賛した。森下知幸監督(46)も「今までスイッチが入っていなかったバッテリーにスイッチが入ったね」と手応えを口にした。今春センバツ優勝の原動力となったバッテリーが復調し、史上6校目の春夏連覇も現実味を帯びてきた。

[2007年8月21日11時7分 紙面から]


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